80年前の正午、日本は木製ラジオから聴こえてくる天皇陛下の玉音放送で終戦を知りました。
それから80年、梨ノ木園の食堂ではテレビから流れる全国戦没者追悼式にみなさん耳を傾けています。
黙とうの後、いつもより静かに食事が始まると、無念、安堵、不安など当時のさまざまな感情や記憶がよみがえり、感傷に浸りながら芋ごはんとすいとん汁を味わっておられました。
私たちは戦前生まれの上司から戦中戦後の体験談とともに、平和の尊さについて幾度となく教わってきました。
戦争を知らない団塊ジュニア世代の私ですが、同じ過ちを繰り返さないよう、若い職員に戦争の惨禍を継いでいく使命があるということを忘れないようにしたいです。
梨ノ木園では毎年8月15日にすいとん汁を献立に入れています。
20歳の調理員は、すいとん汁を作ることで80年前の戦争と食文化を学びます。